 
炭焼きの日、火を止めたのは、夜の8時過ぎ。窯を粘土で密封します。その時間まで付き合ってくれた真花と亜弥美は、将来は左官屋になってもいいかと思うくらいの鮮やかな手つきです。
それに引き替え、オジさんは4時過ぎ(?)から飲み始めた酒のせいで、手つきもあやしげなら、足どりも覚束なかったそうです。
それで、いつ家に帰ったか全然覚えていないんですが、真夜中、夢かうつつかあることを思いだして、がばと起きあがりました。
密閉するべき場所を1か所忘れていた!。みんな灰になっちゃってる。青くなって車を出して窯を見に駆けつけました。40段の石段を一気に駆け上り、ランプで問題の場所を照らしてみたら…、アァ、よかった! チャンと塞いであった。
気が抜けて、ベンチに腰を下ろして空を見上げると、中天に皓々と月が輝いていました。葉を落とした裸木の、網を巡らしたような梢を漉して月光が降ってきます。寒さで身震いが起きるまで眺めていました。 |
|